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2009年12月31日

フジテレビ「2夜連続ガリレオスペシャル」 〜容疑者Xの献身

花岡靖子は娘・美里とアパートで二人で暮らしていた。
そのアパートへ靖子の元夫、富樫慎二が彼女の居所を突き止め訪ねてきた。どこに引っ越しても疫病神のように現れ、暴力を振るう富樫を靖子と美里は大喧嘩の末、殺してしまう。
今後の成り行きを想像し呆然とする母子に救いの手を差し伸べたのは、隣人の天才数学者・石神だった。
彼は自らの論理的思考によって二人に指示を出す。



3月11日、旧江戸川で死体が発見される。
警察は遺体を富樫と断定、花岡母子のアリバイを聞いて目をつけるが、捜査が進むにつれ、あと1歩といったところでことごとくズレが生ずることに気づく。

富樫の遺体が発見された12月2日。
遺体は、全裸で顔は鈍器のようなもので殴られ判読不能。
手や足の指紋も焼かれていたが
衣服が燃やされた跡、傍に置かれていた自転車からの
指紋などから富樫と判定されていた。
元妻の靖子にも容疑がかかるが、12月2日には、
靖子は娘・美里と一緒に映画に行き、その帰りに
ラーメンを食べ、カラオケに行ったというアリバイがあった。
映画の半券もあり、ラーメン店やカラオケでも目撃証言が取れていた。

困り果てた草薙刑事は、友人の天才物理学者、湯川に相談を持ちかける。
すると、驚いたことに石神と湯川は大学時代の友人だった。
彼は当初この事件に傍観を通していたが、やがて石神が犯行に絡んでいることを知り、独自に解明に乗り出していく。

草薙と内海が靖子のアパートに行った帰りに
石神にも話しを聞いた際、石神が帝都大学の封筒を持っていたことから帝都大学のOBだということがわかり
草薙から湯川に石神の存在が伝わる。
二人は、大学時代の友人であり、湯川は石神のアパートを
尋ねる。

石神は、もともと研究者肌の人物だったが
親が寝たきりになったことで、大学院に
残れなくなり、今は高校の数学教師をしていた。
湯川は、石神に大学の数学課の教授から預かってきた
問題を渡すと、石神はうれしそうに解き出す。

翌朝。
湯川が目を覚ますと、そこには反証の間違いを見つけた
石神が椅子に座っていた。

湯川は、帰宅する。
石神も出勤のために家を出る。

「お隣さん殺人事件の容疑者なのか」と尋ねる湯川。
「そうらしいな」と石神。
「挨拶程度だ
毎朝お隣さんがやってる弁当を買うので
顔をあわせる程度だがね」と
石神は、靖子との関係をそう説明する。
「もったいない
美人なんだろ」と湯川。

二人は、ホームレスたちのの横を歩いて通り過ぎる。
「なかなか興味深いコースだな」
「彼らは時計のように正確に生きている。
人間は時計から解放されると
規則的に生きている」と石神。

「君はいつまでも若々しいね
うらやましいよ」
「おまえらしくないことをいうんだな」と驚く湯川。
「ろくなもてなしができなくて悪かったな」
「最高のもてなしをしてもらったよ」と
石神から解答をもらった封筒を持つ湯川。
「じゃ。」と
二人は挨拶をして別れる。

湯川は、その後内海から遺体現場に案内してもらい
この事件にかかわっていく。

湯川は、内海たちが考えている事件の流れを聞く。
警察側では、容疑者が被害者と待ち合わせをし、犯行が
行われていたと考えていたが。
湯川は、自転車に指紋が残っていた点に疑問を持つ。
わざわざ遺体の指の指紋まで焼いた犯人が
自転車に指紋を残していたのはなぜか。
急いでいたとしてもわざわざ服を燃やしているのは
なぜか。

湯川は、被害者はわざと指紋を残したのではないか。
この場所で殺されたと見せかけたかったからではないのかと
ある仮説を立てる。

また、被害者が乗っていた自転車にも注目。
すぐに自転車がわかったのは、自転車が新品であり
12月に盗難届けが出されていたからだった。

湯川は自転車置き場を確認し、なぜその自転車だったのかと疑問を持つ。
湯川は、その自転車は買ったばかりの新品だった。違うか?と
内海に確認。
湯川は、自転車の持ち主に盗難届けを出してもらうためだと
ここでも仮説を立て・・。

湯川は、石神の高校に行き石神を待っていた。
石神が毎日食べている弁当を自分も食べようと思ったからだと
いう。

二人は弁当屋へ
湯川は、石神が毎日買っているおまかせ弁当を
頼み帰っていく。

弁当屋には、靖子が以前世話になったとう
工藤が来ており、靖子と親しげに話していた。

帰り際。
湯川は、石神に問題を投げかける。
「石神、数学の新しい問題を一つ思いついたんだ。
誰にも解けない問題を作るのと
その問題を解くのとではどちらが難しいか。
答えは必ず存在するとしたら」
「興味深いね。考えておこう」と石神は答えた。

石神は、公衆電話から、靖子に指示をする。
すべては、盗聴されないためだった。
石神は、自分と湯川の関係を簡単に説明し
湯川は、頭がいいヤツなので気をつけるように
忠告する。
その時、店にいた工藤のことを聞き出す。
「あ・・知り合いなんです。
昔ちょっとお世話になって
あの人が何か」
「いえ・・別に」と石神。

石神は、湯川に勘ぐられたくないのでと
美里に新たなアリバイの指示をする。

内海は、湯川のいる大学へ。
湯川と石神が弁当屋に行っているのを目撃した内海は、
湯川が、石神を調べていることに気がつく。

内海は、石神が12月2日のアリバイがないというが
湯川は、富樫を殺害したのは、花岡靖子であり
石神は直接かかわってないと考えていた。
既に富樫は殺されており、仮に花岡靖子に助けを求められていたとしても
殺人という方法は取らない。
殺人によって苦痛から逃れるような男ではない。
彼女のアリバイは、すべて石神の指示だといい・・。

内海の携帯が鳴る。
草薙からで、美里が、夜の7時に映画館で同級生に会ったという
証言が出たというのだ。
花岡親子は、富樫が亡くなった時間に日比谷にいたことになる
決定的なものだった。

靖子は、食事後工藤の車で、送られていた。
「また誘ってもいいかな」という工藤に
「食事は美里と取りたい」とやんわり断るが
「今度は、美里ちゃんも一緒にどう?
事件のことで僕も力になりたい」と
工藤。

靖子は車から降りると
アパートの部屋の前でその様子を目撃していた
石神と目が合い・・・。

警察では、富樫が、バカラ賭博があり
複数の組織から狙われていたという情報を得て、
片っ端から組事務所を洗い出す作業に出ていた。

内海と草薙は、石神を捜査することに。
二人は石神の高校に出向く。

学校は、ちょうど試験中だった。
石神が作る問題は難しそうだと話す内海に
石神は、「幾何と見せかけて
実は関数のような引っ掛け問題であり
少し見方を変えれば解ける問題なんです」と話す。

内海と草薙は、学校の勤務票を手に入れ
石神の2日の予定を聞きだす。
草薙は、2日続けて休んだことに注目していた。
石神は、2日、3日と午前中休んでおり
2日は、夜更かしをしてしまったため、
3日は、風邪で体調を崩したという。
内海は、花岡靖子との隣人以上の付き合いはないかと
再確認するが
「何もありませんよ。本当に」と否定する石神だった。

石神は、レンタカーを借り工藤の乗る車を尾行し、
二人の写真を隠し撮りする。

内海と草薙と湯川が、四川料理を食べる。
湯川は、石神と出会った頃の話しをする。
大学2年の時、すざましい速さでノートを
取っている男性・石神がいた。
20年前も前に解明された4色問題を
「あの答えは美しくない」という石神に
湯川は、興味を抱いたという。

四色定理

湯川は、内海が、試験問題を少し見方を変えれば解けるはずだと
言っていた言葉に何かを感じ
自分も石神の勤務票を見る。
湯川は、何かを感じ出て行ってしまう。

湯川は、石神と話がしたいと持ちかけるが
石神は、ちょうど尾行した工藤と靖子の様子を撮った
写真の整理をしており、今夜は忙しいと断り
週末一緒に山に登らないかと誘う。

工藤は、再び靖子と会っていた。
工藤は、ポストに写真が入っていたと
靖子に見せる。
それは、先日工藤と靖子が会っていた時のもので
『花岡靖子に近づくな。
彼女を幸せにできるのはおまえのような男じゃない』という
文面が同封されていた。
靖子は、石神の存在を感じ、震えだし・・・。

自宅に帰る靖子。
美里は、「またあの人と会ってたの?」と
声をかける。
「お世話になった人と会ってちゃいけない?」という
靖子に
美里は、「そんなことをしたら石神さんに嫌われちゃうよ。
石神さんが味方をしてくれれればきっと・・」
「やめて!私は一生石神さんを気にしながら生きていかなきゃいけないの?」
思わず強い口調がでてしまう靖子。
美里は部屋に戻っていき・・・。

そのころ、湯川と石神は吹雪の中、山に登っていた。
「今登らないと一生機会がないかもしれない」という石神。
「どういう意味だ?」
「警察が学校に来たよ」
「警察は君を疑う根拠はほとんどない」という湯川に
「疑ってるのは君だろ?」と石神。

湯川は、石神に
問題の作り方を聞いたと切り出す。
幾何の問題と見せかけて、関数の問題、
つまり思い込みの盲点を突く。
それに気づいた時、湯川は、石神が毎日見ている
ホームレスのことを思い出したという。

「彼らは時計のように正確に生きている。
しかし、あの時の君の言葉を僕は取り違えていたようだ。
君が言いたかったのは、ホームレスの彼らさえ、時計の
歯車となる役割を背負ってる。
違うか?」

「ずいぶん遠まわしな言い方をするんだな。
君らしくない」
「もうおしまいだ。石神。」
「本当は最後まで証明できてないんじゃないか?
はっきりと君の推理を言ったらどうだ。
・・・なぜ言わない?」
「君が友達だからだよ」と湯川。
「僕には友達はいないよ」
二人は吹雪の中歩き続ける。

二人は頂上に到達する。
ガスが晴れ、美しい景色を目の当たりにする二人。
「なぁ湯川。あの問題を解いても
誰も幸せにならないんだ。
もう忘れてくれ」という石神だった。

靖子の携帯が鳴り続ける。
石神からの電話だが、靖子は出ようとしない。
美里は「どうして出ないの!」と
携帯を取り合っているうちに電話に出る靖子。
「お宅の郵便受けに手紙を2通入れました。
白い手紙はいずれ必要になります。
茶封筒は、読んだら捨ててください。
われわれが連絡を取るのがこれで最後です」
電話はそのまま切れた。

そしてその後。
石神は、自分が富樫を殺害したと
警察に自首する。
そのことは、内海から湯川にも伝わり・・。

石神は警察で供述する。
12月2日7時ごろ
アパートの近くでうろついている
男がいた。
すぐに花岡靖子の元亭主だと気づいたという。
あの男から逃げ回っていることを知っていた自分は
花岡靖子はもうここに住んでいないと
大森の嘘の住所を渡したという。
それは人気のないところに誘い出すためで
コタツのコードで首を締めたと供述する。
身元がわからないよう
ビニールで覆い、顔をなぐり、指紋はバーナーで焼き
衣服を破き焼却。
アパートに帰ったのは12時過ぎで
コタツコードとバーナーは部屋にあるという。

警察は石神の部屋でコタツのコードや、バーナーを確認。
「花岡さんはこのこと知ってるんですか?」
「彼女は何も知らない。
ヘタにしゃべられても困るから
一切連絡を取ってません」
「どうして?」と警察。
「壁のマイクで彼女が話していることを聞くんです。
彼女は娘さんと話しているように見せかけて
僕と会話しているんです」という石神に
警察は、典型的ストーカーだと見つめ・・。
どうして自首したか聞くと
「あの女が裏切ったからです」という石神。

靖子は、石神が富樫を殺したと聞き
驚く。
警察は「石神さんからストーカー行為を受けていたと
感じましたか?」と聞き込みにくる。
靖子は白い封筒を刑事に見せる。
工藤と会っている写真が同封されており
『あなたが頻繁に会っている男の素性を
突き止めた。
聞きたい。
恋愛感情にあるなら、とんでもない裏切り行為である』
「こういう手紙をこれまでも?」
困惑しながら、靖子は静かにうなづいた。
部屋では、美里が声を殺して涙を流し・・・。

刑事が帰ったあと、靖子は
石神から託されていたもう一通の茶色い封筒を広げる。

『この手紙は、読み終えたら必ず処分してください。
今後のお二人の行動を指示させていただきます。
これから、また刑事たちがやってくると思います。
あなたは、何者かからストーカー行為を受けていたと
話してください。
警察からどんな質問を受けても事実だけを語ってください。
そうすれば、お二人は守られます。

工藤邦明さんは、誠実で信用できる人物だと
思われます。
彼と結ばれることは、あなたと美里さんが
幸せになる確率を高めるでしょう。

花岡靖子様
私はあなたに感謝しているのです。
人生に絶望し、すべてを投げ出そうとしていた私を
救ってくれたのは、あなたなのですから』

街には、賛美歌を歌う子供達が列をなして歩いていた。

石神は、同房者と共に横になっていたが
天井の染みから
図形を思い描く。

隣同士が同じ色になってはいけないという
四色問題を解きながら
石神は、湯川が初めて声をかけてきたときのことを思い出していた。

内海は湯川のもとへ。
「石神と再会したとき、彼は僕にこう言ったんだ。
『君はいつまでも若々しいな。
うらやましいよ』
驚いたよ。石神という男は自分の容姿を気にするような
男ではなかった。
その時、僕は気づいたんだ。
彼は恋をしていると」

「教えてください。
石神は一体何をしたんですか?」
「僕がこの事件の真相を暴いたところで
誰も幸せにはならない」
「こんな終わり方でいいの?
石神が殺人を犯すなんてありえないといったのは湯川先生でしょ?
私の知っている湯川先生は、感情に流されず
常に論理的で
誰よりも真実を追究する人間でした。
もし先生が痛みに耐えられないのなら
私も一緒に受け止めます。」

「刑事ではなく、友人として聞いてくれるか?」
「友人として?・・・はい。」
「この事件の結論はすべて僕に任せてほしい。」という湯川だった。

湯川は、靖子と会う。
「あなたのアリバイは、本物でしょう。
12月2日の夜、あなたと娘さんは
実際に映画を観ていた。
あなたは、何も嘘をついていない」と湯川。
「そうです」と靖子。

「だから警察の追及にも耐えられた。
あなたは不思議に思っていたはずです。
なぜ嘘をつかなくていいのか。
なぜ警察は、12月2日のことばかり聞くのか。
なぜなら、あなたが富樫慎二を殺したのは
その前日の12月1日だったからです。
そして、石神は、あなたと娘さんを守るために
あなた方も知らないとてつもない犠牲を払った。」

石神が拘置所から移動される。
そこに内海と草薙が来て
もう一度話を聞きたいと引き止める。
「許可はあるのか」といわれるが
強引に押し切る内海と草薙。

取調べ室には、湯川が座っていた。
石神と二人きりで座る。
「もう一生山に登ることはないと言ったな。
そういう意味か」
「警察は君のために法律まで破るのか。
たいしたものだな」
「あの山でできなかった話をしよう」と湯川。

「富樫慎二を殺したのは、花岡靖子だ。
殺害場所は、彼女の部屋。
君は物音でそのことに気づいた。
そして犯罪の行方に力を貸そうとした。」

****
遺体を見る石神。
私がやったんですと靖子。
「ダメ!最初に殴ったのは私なんだから」と
美里。
「警察は信じないと思いますよ」と
石神は、富樫の腕についた指の内出血の跡を見て
後ろから首を絞めようとし、押さえるために
指が4本必要だとと見つめる。
「この子を巻き込みたくないんです」
石神は、アリバイを作りましょうと提案する。

****

「しかし、死体が見つかれば警察は必ず彼女達のところへ行く。
あの二人がいつまでもシラを切り通すのは難しい。
君が立てた計画は、
もう一つ別の他殺体を用意し、それを富樫慎二に見せかけるものだった。
大森で見つかった遺体は、まったく別人だった。
もう一つ別の殺人を起こしたんだよ。
君が殺したのは、たとえ姿を消しても誰も気づかれない存在。
おそらく、あのホームレスの誰かだ。」

****

石神は、ホームレスの一人に「仕事を頼みたいんです」と
金を渡し、「この部屋で夜まで待機してください」と
富樫が泊まっていた部屋の鍵を渡す。
それは、富樫が借りていた部屋に
ホームレスの男の指紋や、毛髪を残すためだった。

夜になると富樫の服を着て現れたホームレスと落ち合い
石神が盗んだ自転車で大森まで移動し、その男を殺害。
男の顔をつぶし、指紋を焼く。
自転車の指紋や、焼いた衣類を残していたのは
宿を特定させるためだった。

****

「わざとできすぎのアリバイを作り
警察の疑いを花岡靖子に集中させた。
大森で発見された遺体は
靖子と関係がなかった。
幾何と思わせ関数だった。
アリバイと思われていたが、遺体をすりかえていた。
富樫はホームレスと同じく殺害したとき
バラバラに処分したのだろう。
2日続けて午前中学校を休んだのはそのためだろう。
それがこの事件の真相だ。」

「仮説を話すのは、君の自由だ。」
「君が考えたトリックには、もう一つ意味がある」と湯川。
「花岡靖子の身代わりとなって自首するだけでは
警察の追及に負けて真実を話してしまうかもしれない
しかし、君も殺してしまえば、堂々と主張できる。
愛する人を完璧に守れる。
君は関係ない人を歯車に巻き込んだ
愛する人を守るために・・!」

「仮説は実証して初めて真実になる。」
「もう一つの死体が見つかれば実証は可能だ。
僕はしゃべった。すべてを彼女に」

「もし、仮に別の死体がもう一つあっても
それが見つかる頃には、僕の裁判は終わるよ
富樫慎二殺害事件は終了だ」

「残念だ。そのすばらしい頭脳をこんなことに
つかわなければならなかったとは」
「そんなことを言ってくれるのは、湯川、君だけだよ」

「石神、どうしてそこまでして彼女を守る?
一体何があった・・?」
石神は部屋から出て連れて行かれる。

****

『花岡靖子様。
私はあなたに感謝しているのです。
人生に絶望し、すべてを投げ出そうとしていた私を
救ってくれたのはあなたなのですから』

石神は、部屋で首を吊ろうとしていた。
そこにチャイムが鳴る。
ドアを開けると、靖子と美里が
隣に引っ越してきたと
挨拶に来ていた。
「ご迷惑をおかけしないよう気をつけますので」と
笑顔の靖子と美里。
石神は自殺を思いとどまっていた。

それから、石神は、靖子が弁当屋に勤めていることを知り
弁当を買うようになる。
「石神さん?来てくれたんですか?
どうぞどうぞ!」と薦める靖子。
美里も外で石神と会うと手を振ってくれていた。

石神は、部屋の窓を少し開け、隣の部屋から聞こえてくる
靖子と美里の楽しそうな声を楽しむ。

『花岡靖子様 美里様
本当に、本当にありがとう。
どうか幸せになってください。
私のことは、すべて忘れてください。
決して罪悪感など持ってはいけません。
あなたが幸せになってくれなければ、私の行為は
無駄になってしまうのですから』

****

「石神さん!」
靖子が駆けつけてきた。
「どうして私なんかのために?
どうして!?」
すがろうとする靖子を
警察が止める。

「ごめんなさい。私たちだけが幸せになるなんて
無理です。
私も償います。石神さんと一緒に
罰を受けます」

「・・どうして・・どうして・・・?」
石神は号泣する。
「ごめんなさい・・」と謝り続ける靖子。
湯川は残された部屋で二人のやり取りを
ドア越しで聞いていた。

内海は大学にいる湯川の下へ
「花岡靖子が殺害を認めました。
でも、依然として石神は事実を認めていません」
「そうか・・」
「座ってもいですか?」
「ああ」

湯川の隣のベンチに座る内海。
「17年前
石神と初めて話しをしたのがこのベンチなんだ。
もし石神が人を愛することを知らないで生きていたら
罪を犯すこともなかったかもしれない。
あいつは、それほどまで深く、人を愛することができたんだ」
「石神は、花岡靖子に生かされていたんですね」

雪が落ちてくる。

その頃、海から富樫を殴った置物が
発見され・・。

(終)

※※
原作を読んで、とてもよかったので放送を
心待ちにしていました。

友人として、石神の真実を知って苦悩する湯川。
そして究極の愛を貫くために起こした石神の行動。
まさかアリバイのために殺害を起こし
他殺体まで用意するなんて本当にびっくりです。

ただ、ちょっと違和感を覚えたのは
靖子が石神の元に駆けつけてきたこと。
ちょっと手元に原作がないので確認できないのですが
私は、石神が号泣したのは、靖子のために殺害まで起こしていたこと(自分の好意も含めて)を隠し通せなかったための涙だと思っていたので
映画だと、靖子に謝罪させたくなかった涙のように
思えてしまい、その点ちょっと残念でした。

湯川との象徴的なセリフ一つ一つにもちゃんと伏線があったのが
見事でしたし、
石神は、自分の自首後、工藤とのこともちゃんと靖子に
伝えていたのがいっそう切ないですね。
一方的な片思いだったかもしれませんが
石神は確かに彼女に恋をし、自殺を思いとどまり
内海の言うように
『花岡靖子に生かされていた』のだと思います。


ありがとうございます。これからも頑張ります!よかったらプチっとお願いします☆
TV DramaRanking

容疑者Xの献身 映画HP
容疑者Xの献身 Wikipedia

原作です。内海さんは出てきませんが名作です。


DVDです。


キャスト
湯川学 - 福山雅治
内海薫 - 柴咲コウ
草薙俊平 - 北村一輝
栗林宏美 - 渡辺いっけい
弓削志郎 - 品川祐
城ノ内桜子 - 真矢みき
工藤邦明 - ダンカン
富樫慎二 - 長塚圭史
花岡美里 - 金澤美穂
村瀬健介 - 林剛史
小淵沢隆史 - 福井博章
森英太 - 伊藤隆大
渡辺美雪 - 高山都
谷口紗江子 - 葵
平原瑤子 - 小松彩夏
草野球の監督 - リリー・フランキー(友情出演)
キャスター - 八木亜希子
コメンテーター - 石坂浩二(特別出演)
葛城修二郎 - 益岡徹
柿本純一 - 林泰文
花岡靖子 - 松雪泰子
石神哲哉 - 堤真一

スタッフ
製作 - 亀山千広
企画 - 大多亮
脚本 - 福田靖
音楽 - 福山雅治、菅野祐悟
監督 - 西谷弘   
エグゼクティブプロデューサー - 清水賢治、畠中達郎、細野義朗
プロデュース - 鈴木吉弘、臼井裕詞
プロデューサー - 牧野正、和田倉和利
プロデューサー補 - 大西洋志、菊地裕幸
撮影 - 山本英夫
照明 - 小野晃
美術 - 部谷京子
整音 - 瀬川徹夫
録音 - 藤丸和徳
編集 - 山本正明
製作委員会 - フジテレビジョン、アミューズ、SDP、FNS27社
制作プロダクション - シネバザール
配給 - 東宝






posted by まりこ(^▽^) at 10:10 | Comment(2) | TrackBack(1) | 2009年(10月〜12月) | Edit

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コメントありがとうございます。
新年 あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします。

容疑者X・・
堤さんがすばらしくよくて、見入ってしまいました。

ではでは・・
Posted by シャブリ at 2010年01月01日 14:01
シャブリさんへ
容疑者X、本当によかったです。
堤さんの演じる石神の無骨さとかが
よく出ていたように思いました。

こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
Posted by まりこ(^▽^) at 2010年01月01日 14:27
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フジテレビ「2夜連続ガリレオスペシャル」 〜容疑者Xの献身[2008年・日本]
Excerpt: 劇場版「ガリレオ」として2008年に公開された映画「容疑者Xの献身」のテレビ地上波初放送。よかった。ロードショーで見ていたら2008年のマイベストに入っていたと思います。
Weblog: 伊達でございます!
Tracked: 2009-12-31 21:43
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